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編集後記
冨永 悌二
pp.1028
発行日 2011年10月10日
Published Date 2011/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436101559
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本号の「扉」で宇野昌明教授が,学生の教科書について書かれている.確かに今般の学生は昔ほど教科書を買わなくなったかもしれない.かつて「教科書は買うもの」と思って本棚に並べていた世代からすれば寂しい気もする.さまざまな理由があると思う.ただ脳神経外科の教科書はもっていない学生でも,パソコンはもっているのではないかと思う.学術雑誌の多くがWeb上で読むことができ,必要ならダウンロードして手元における時代である.宇野教授も指摘しているように,教科書も将来そのようになるのかもしれない.
「総説」と「研究」に2編のMRI関連の論文が掲載されている.青木茂樹先生による総説は,MRI拡散テンソル画像の現況をわかりやすくかつ包括的に述べたもので,教育的内容である.またナビゲーションへの応用,定量などの問題点も詳述されており,実践的でもある.石田剛先生の「3D PSIF-DWI法による海綿静脈洞周囲脳神経の描出」は,スライスごとのピクセル選択などのマニュアル操作を含み,手間がかかるとは言え,手間さえかければ個々の脳神経をこれだけ明瞭に3D画像化できるものかと感心する.今後,より洗練されて汎用可能となることを望みたい.
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