Neurological Surgery 脳神経外科 53巻2号 (2025年3月発行)

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特集　先進画像と映像を駆使した脳神経外科手術

Editorial 大石　誠 53巻2号 , 2025年3月 , pp.231

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　脳神経外科手術は，神経画像診断法の発展とともに著しく向上してまいりました．21世紀に入ると，デジタル化された画像データを異なる機器間で容易にやり取りできるようになり，術中ナビゲーションや術中画像撮像機器といった支援技術として，神経画像の手術への応用が加速しました．画像加工のソフトウェアの充実とコンピュータの性能向上により，高解像度の三次元画像も瞬時に作成できるようになり，それを応用した手術シミュレーションも，術前のルーティンの1つとして各施設で行われていることと思います．撮像画像の活用だけではなく，術野そのものを映し出す映像技術も発展し，その解像度はHD（high definition）から4Kが一般的となり，ディスプレイに投射した映像を見ながら手術を行う外視鏡手術が手術顕微鏡をしのぐ勢いにもあります．そして，画像による解剖学的情報だけでなく，神経モニタリング情報なども含めて手術に関する多くの情報を，進行中の術野映像とともに一望できるようにする工夫も進み，われわれ脳神経外科医の脳と目と手は，術中に仮想空間と現実空間の両方を行ったり来たりしながら，手術をより安全かつ確実に遂行できるようになってまいりました．さらには，AI（artificial intelligence）やロボット支援技術の導入も少しずつ見え始めてきている現状です．

　本特集では，脳神経外科領域の多岐にわたる画像・映像の手術室における活用方法について，それぞれ積極的に取り組んでいるご施設より紹介していただき，その活用の実際やポイント，有効な症例やピットフォール，そして今後の展望に至るまでを言及していただきました．読者の皆さんに各分野における最先端を理解していただくことを目的としていますが，自分の領域外での独自の取り組みを横断的に知り，刺激を受けることで，また新たなアイディアが生まれてくることにも期待をしています．

Ⅰ 総論

脳神経外科における術中画像と手術映像の活用—課題と未来への展望黒住　和彦 , 小泉　慎一郎 , 根木　宏明 53巻2号 , 2025年3月 , pp.232-240

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Point

・手術シミュレーション，ナビゲーションシステム，外視鏡，術中MRIなどの術中画像技術は，術前計画の精密化，リアルタイムな手術支援，術後評価を通じて，脳神経外科手術の安全性と精度を飛躍的に向上させている．

・今後，AI（artificial intelligence）やロボット支援技術を含む各種技術が統合され，安全性・精度・効率性が飛躍的に向上し，患者転帰の改善や医療現場の最適化が期待されている．

・診療報酬や保険収載の適切な評価，エビデンス構築，制度改定が技術普及と高品質な医療提供の鍵となる．

Ⅱ 術中画像・映像の活用とそのポイント：脳腫瘍

脳腫瘍手術における術中MRIの活用蛭田　亮 , 藤井　正純 53巻2号 , 2025年3月 , pp.241-252

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Point

・術中MRIは，ナビゲーション情報のアップデート，手術達成度の評価，合併症の評価など，脳神経外科手術の「品質管理・品質保証」に重要な役割を果たす．

・神経膠腫の手術では，術中MRIの有用性を示唆する報告が集積された結果，米国のガイドラインでも推奨されている．

・現在の術中MRIは5ガウスライン内に手術器械を持ち込まないことが医療安全上重要であり，運用マニュアルの整備と教育が必須である．

覚醒下手術における術中ナビゲーションの活用木下　雅史 , 中田　光俊 53巻2号 , 2025年3月 , pp.253-262

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Point

・覚醒下手術の成功の秘訣は，神経機能ネットワークの理解と術前の手術シミュレーションにある．

・皮質および白質の覚醒下マッピングにおいて，三次元トラクトグラフィが果たす役割は大きい．

・覚醒下手術におけるナビゲーションは，術中のみならず，術前シミュレーションにおいても重要なツールである．

外視鏡が切り拓く新しい脳腫瘍手術木下　学 53巻2号 , 2025年3月 , pp.263-270

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Point

・外視鏡は内視鏡が発展したものと手術用顕微鏡から派生したものがある．いずれの場合も鏡筒本体が手術用顕微鏡のそれと比較してかなり小型化されており，これまでの手術用顕微鏡では実現できなかった新しい術式を開拓する余地が生まれた．

・特殊光観察にも優れており，今後さらなる改良が続けば，外視鏡が手術用顕微鏡を凌駕するものと予想される．

脳腫瘍手術におけるマルチモダリティ画像の活用塚本　佳広 , 棗田　学 , 大石　誠 53巻2号 , 2025年3月 , pp.271-279

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Point

・精密な3D画像による術前シミュレーションを用いて，手術の手順と解剖構造を予測する．

・術中にも3D画像で解剖構造を確認し，シミュレーションに沿った手術を目指す．

・手術全体を統合した画像システムにより，3DMFI（3-dimensional multi-fusion image）を含む手術全体の記録を行う．

Ⅲ 術中画像・映像の活用とそのポイント：頭蓋底腫瘍など

下垂体領域の手術における術中MRIの活用丹治　正大 53巻2号 , 2025年3月 , pp.280-287

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Point

・術中MRIにより下垂体腺腫の摘出度は向上する．

・手術時間の延長と術中MRI導入コスト，適応症例の選別などの課題が残る．

聴神経腫瘍手術における画像の活用—解剖・機能の「見える化」の工夫井上　瑞穂 , 中冨　浩文 53巻2号 , 2025年3月 , pp.288-299

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Point

・術前に造影MRIで顔面神経，蝸牛神経を，CT angiographyでfeederを描出し，3D画像を作成して神経，血管の走行パターンをシミュレーションする．

・術中は顔面神経，蝸牛神経のmappingを行うとともに，持続神経モニタリングを行いながら腫瘍を摘出し，神経機能の温存を目指す．

・同定した蝸牛神経，顔面神経の走行を基にV-zoneを作成し，subperineurial dissectionにより腫瘍を摘出する．

頭蓋底部の手術における融合画像の活用菅原　貴志 53巻2号 , 2025年3月 , pp.300-307

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Point

・ヘッドアップサージェリーとして共通する外視鏡と内視鏡は，picture in picture機能を用いて同一画面に映像を融合することで，安全で迅速な手術を可能とする．

・デジタル映像による手術の特徴として，indocyanine green，5-アミノレブリン酸，狭帯域光観察などの特殊光の導入や映像の融合が容易にできることが挙げられる．

・デジタル映像による手術は技術の進歩によるさまざまな発展の可能性があり，今後の活用，普及が期待される．

脳脊髄腫瘍性病変の手術におけるインドシアニングリーン蛍光染色法の活用武藤　淳 , 峯　裕 , 廣瀬　雄一 53巻2号 , 2025年3月 , pp.308-316

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Point

・インドシアニングリーン（ICG）は脳脊髄腫瘍内に貯留し，視覚化される．現時点での最適なプロトコルは，観察1時間前に顕微鏡は1.5 mg/kg，内視鏡は0.5 mg/kgの投与とされる．

・メカニズムは，Gd造影剤が血液脳関門から漏れ出す機構と同様で，permeabilityが寄与する．

・ICG術中蛍光造影はGd造影剤で造影される脳脊髄腫瘍で有用である．

Ⅳ 術中画像・映像の活用とそのポイント：脳血管障害など

脳血管障害の治療におけるハイブリッド手術室の活用菅　一成 , 加藤　直樹 , 長山　剛太 , 佐野　透 , 府賀　道康 , 畑岡　峻介 , 石橋　敏寛 , 村山　雄一 53巻2号 , 2025年3月 , pp.317-327

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Point

・ハイブリッド手術室は，血管内治療，外科的治療の両者を一期的に行える部屋である．

・スタッフの配置やチーム形成を適切に行うことで，血管撮影装置の使用時間の短縮につながる．

・セットアップから血管撮影装置の稼動など，知識，経験をもった人材育成が必要と考える．

脳血管内治療における流体イメージの活用—Computational fluid dynamicsによるdanger zoneの可視化鈴木　倫明 53巻2号 , 2025年3月 , pp.328-339

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Point

・脳動脈瘤の壁における基本的な血行力学的パラメータとして，壁面ずり応力（WSS）と圧力（pressure）がある．

・瘤壁での血流衝突部である最大圧力部とWSS低下は，壁の菲薄部または破裂部となり得る可能性が報告されているが，特にブレブが存在した場合は，同血行力学的負荷を認めるブレブへの血流を阻止したコイル塞栓が破裂予防のために重要となる．

・コイル塞栓後のコイルコンパクションは，血流衝突が生じるコイル面の最大圧力部におけるwater hammer effectが原因となり，再開通のリスクとなる．また，コイル塞栓後において，脆弱な動脈瘤頚部は長期的な血行力学的負荷によって新生瘤となるリスクとなるため，フォローアップには注意が必要である．

脳血管内治療におけるリアルタイム手術支援AI 河野　健一 53巻2号 , 2025年3月 , pp.340-348

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Point

・脳血管内治療に対するリアルタイム手術支援人工知能（AI）が本邦で約10施設に導入され（2025年2月現在），日常的に活用されている．

・ガイディングカテーテルの滑落や液体塞栓物質の逆流などをAIがリアルタイムで通知する．

・現在の通知精度は80〜90%であり，誤通知があるため，注意が必要である．

・術者の技術評価や若手医師の教育など，リアルタイム支援以外の応用も期待される．

・発展途上の分野であるが，AIが治療支援に役立つ未来が来ることが期待される．

定位脳手術における術中ナビゲーションの活用福多　真史 , 太田　智慶 53巻2号 , 2025年3月 , pp.349-356

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Point

・基底核構造物の輪郭を自動的に描出できるsegmentation機能を有するソフトウェアは，定位脳手術のtentative targetの設定や術前のプランニングに有用である．

・術後CTから電極情報を抽出してMRI画像にfusionさせる機能は，刺激電極の位置確認に有用である．

・刺激調整用のプログラマに刺激電極や基底核構造物のsegmentation画像を3D画像として取り込むことにより，刺激の広がりとtargetとの解剖学的な位置関係を見ながらの刺激調整が可能である．

てんかん外科治療におけるロボット活用の実際香川　幸太 , 堀江　信貴 , 飯田　幸治 53巻2号 , 2025年3月 , pp.357-367

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Point

・定位的頭蓋内脳波（SEEG）は，開頭を要さず複数（平均10〜13本）の深部電極を定位的に脳内に留置して，ビデオ脳波同時記録を行う手法である．

・手術支援ロボットの発展により短時間で正確な深部電極留置が可能となったため，SEEGは世界中に普及してきている．

・SEEGの最大の合併症は頭蓋内出血であり，これに留意したプランニングや深部電極留置が必要である．

Ⅴ 最先端の術中画像・映像の活用

術前シミュレーションの術中活用金　太一 53巻2号 , 2025年3月 , pp.368-376

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Point

・バーチャルリアリティ手術シミュレーションによる手術支援は，術前と術中の2つのフェーズに分けられる．

・術前フェーズでは，融合3次元画像を作成し，解剖構造の確認および手術操作シミュレーションを実施する．

・術中フェーズでは，さまざまな技術やツールを活用して，術前検討情報と手術所見とを比較する．

AR／VR技術の脳神経外科領域への活用丸山　啓介 53巻2号 , 2025年3月 , pp.377-384

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Point

・拡張現実（AR）／仮想現実（VR）技術は急速に発展しており，さまざまなデバイスを介して脳神経外科領域にも活用されている．

・顕微鏡との連動は手術ナビゲーションの延長として古くから導入され，最も普及しているAR技術である．

・タブレット，スマートグラス，3Dプリンターも手術の補助やトレーニングとして活用されている．

進化型手術室の活用本村　和也 , 齋藤　竜太 53巻2号 , 2025年3月 , pp.385-390

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Point

・術中MRIによって，これまで外科医の経験と技術に頼ってきた手術と比べ，術中にリアルタイムに腫瘍位置の変動や残存腫瘍を把握することができ，精度の高い手術が可能となった．

・ニューロナビゲーションの術前画像と，最新の術中MRI画像を融合させ比較検討することで，腫瘍の位置を正確に評価し，安全な腫瘍摘出を行うことができる．

・形態学的に残存腫瘍を捉える術中MRIによる画像支援と，脳機能温存を考慮した覚醒下手術は，お互いの役割を補完し合いながら統合すべきである．

未来型手術室の活用—脳神経外科手術における術中画像の活用方法村垣　善浩 , 川俣　貴一 , 正宗　賢 , 篠山　隆司 53巻2号 , 2025年3月 , pp.391-401

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Point

・術中画像は，手術の意思決定に必要な重要な情報を提供することで，効果向上や合併症リスク低減に貢献する．

・機器をネットワークでつなぎ（IoT），術中画像を核とした統合データで情報誘導手術を行うことが未来型手術室の1つの形であり，今後は遠隔医療につながり，人工知能利用やロボット連携が期待される．

総説

脳卒中病院前救護と急性期脳卒中診療—特に脳主幹動脈急性閉塞症を中心に太田　剛史 53巻2号 , 2025年3月 , pp.403-413

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Ⅰ はじめに

　2018年12月10日に「健康寿命の延伸等を図るための脳卒中，心臓病その他の循環器病に係る対策に関する基本法」が可決・成立した．そのなかで，「循環器病を発症した疑いがある者の搬送及び医療機関による受入れの迅速かつ適切な実施」が，循環器病対策の基本理念の1つとして提示された（第二条　二）．それを受けて，国および地方公共団体は，「当該者の搬送及び受入れの実施に係る体制を整備するために必要な施策」および「救急救命士及び救急隊員が，傷病者の搬送に当たって，当該傷病者について循環器病を発症した疑いがあるかどうかを判断し，適切な処置を行うことができるよう，救急救命士及び救急隊員に対する研修の機会の確保その他の必要な施策」（第十三条）を講ずるものとされた．したがって，これからの脳卒中急性期診療では，標準化された脳卒中病院前救護，搬送判断，処置を心掛けねばならない．

　筆者は多くの優秀な若手脳神経外科医・脳神経内科医を擁する脳卒中センターの長であり，最初から直接患者診療に携わる機会は減少しているが，現場視点を意識しつつ，近未来の人口減少に伴う施設集約といった管理項目についても俯瞰的に配慮しながら，私見を基に本稿を執筆する．

脳神経外科医が知っておきたい2040年問題村松　圭司 , 松田　晋哉 53巻2号 , 2025年3月 , pp.415-428

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Ⅰ はじめに—2025年問題と2040年問題

　日本の医療提供体制は，少子高齢化の進行に伴い，医療需要と供給のバランスが変化し続けている．そのバランスが大きく変化する「曲がり角」「節目」として知られているのが2025年と2040年で，それぞれ「2025年問題」と「2040年問題」として，国，都道府県，基礎自治体といったあらゆるレベルで取り上げられている^{1, 2）}．

　2025年問題はいわゆる「団塊の世代」と呼ばれる1947〜1949年生まれが75歳以上となることで，高齢者人口が大幅に増加し，医療および介護サービスの需要が急増することを指す．2022年度国民医療費の概況では，65歳以上の医療費は約28兆円（国民全体における構成割合60.2%），75歳以上に限定しても約18兆円（同39%）で，約15%の人口が約4割の医療費を使用している^3）．1人当たりに換算すると約94万円となり，この層の人口が増加することは医療費の増加を加速させると推測できる．また，慢性期・在宅医療の提供場所として介護保険施設の役割が機能している現状を踏まえると，介護保険施設の需要は医療需要と同様かそれ以上に増加すると考えられ，それへの対応が求められている．

　2040年問題は，2025年問題の次の段階として，1970年代前半生まれのいわゆる「団塊ジュニア」世代が高齢者となり，高齢者人口は3,928万人とピークを迎える．一方，15〜64歳の生産年齢人口は6,213万人に減少し，老年人口指数は63となる．ただし，将来推計人口は合計特殊出生率を一定の過程に基づいて計算しているため，その解釈については注意が必要である．国立社会保障・人口問題研究所の2020年の中位推計では，新型コロナウイルス感染症の影響で2023年まで合計特殊出生率は低下し，その後上向くとされており，2024年の出生数（日本における日本人）は75.5万人と推計されているが，厚生労働省が2024年11月に公表した人口動態統計（概数）では，2024年上半期の出生数（同）は33万人にとどまり，70万人を下回る公算が高くなっている^4）．こうした人口構造の推計を上回るバランスの変化が生じることで，介護や医療の需要が増大する一方で，これらを支える世代の負担がいっそう増すことが想定される．さらに，人口構造の変化には地域差があるため，特に地方部では既に人口減少や高齢化がかなり進行・加速しているため，医療資源の効率的な再配置や，地域特性に応じた柔軟な医療提供体制の構築が必要とされている．

書評

—著：松尾貴公—レジデントのためのビジネススキル・マナー—医師として成功の一歩を踏み出す仕事術55 野木　真将 53巻2号 , 2025年3月 , pp.430

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必読！　ソフトスキルで差をつける医師への指南書

　本書は，医療の現場で働く医師が公私にわたって日常的に直面するさまざまな状況において必要なビジネススキルやマナーを詳しく解説しています．以下に，本書を読んで特に印象に残ったポイントを紹介します．

　まず，敬語の使い方は医療現場で非常に重要ですが，本書の「上下逆転敬語」（p. 30）の章は特に参考になりました．日常の業務で間違いやすいポイントを具体的に解説しており，私自身も気を付けなければと感じました．また，医療従事者としての院内での行動は常に見られているという点も印象的でした．これは，私が勤務するハワイの病院でもよく「on-stage, off-stage」として注意喚起されるポイントです．患者や同僚に対する態度はプロフェッショナリズムを保つために重要であると再認識しました．

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目次 53巻2号 , 2025年3月 , pp.226-227

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欧文目次 53巻2号 , 2025年3月 , pp.228-229

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バックナンバーのご案内 53巻2号 , 2025年3月 , pp.431

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次号予告 53巻2号 , 2025年3月 , pp.432

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基本情報

Neurological Surgery 脳神経外科
53巻2号
(2025年3月発行)

電子版ISSN：1882-1251 印刷版ISSN：0301-2603 医学書院

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Neurological Surgery 脳神経外科 53巻2号 (2025年3月発行)

特集 先進画像と映像を駆使した脳神経外科手術

Ⅰ 総論

Ⅱ 術中画像・映像の活用とそのポイント：脳腫瘍

Ⅲ 術中画像・映像の活用とそのポイント：頭蓋底腫瘍など

Ⅳ 術中画像・映像の活用とそのポイント：脳血管障害など

Ⅴ 最先端の術中画像・映像の活用

総説

書評

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