Japanese
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手術手技
定位脳手術の適応—Ⅰ.錐体外路症状について
Indications for Stereotaxic Thalamotomy. Part 1:Extrapyramidal Symptoms
楢林 博太郎
1
Hirotaro NARABAYASHI
1
1順天堂大学脳神経内科
1Department of Neurology, School of Medicine, Juntendo University
キーワード:
Parkinsonism
,
Postural tremor
,
Hemiballism
,
Torsion-dystonia
,
Cerebral palsy
Keyword:
Parkinsonism
,
Postural tremor
,
Hemiballism
,
Torsion-dystonia
,
Cerebral palsy
pp.329-335
発行日 1976年4月10日
Published Date 1976/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436200434
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定位脳手術Stereoencephalotomyが1947年Spiegel & Wycisによってはじめられた時よりすでに30年近くになる.Spiegelらにひきつづいて1950年前後よりスェーデン,ドイツ,フランス,本邦などにおいて,いくつかの大学研究所で精力的に本手術の開拓,展開がみられ,これらの場所では今日もなお活発に治療や,その基礎となる研究,分析がすすめられている.これらの場所を中心として,1960-1970年前後には世界中で100か所に上る施設で行われるまでに拡大され,1961年にはフィラデルフィアで第1回国際定位脳手術学会International Society for Research in Stereoencephalotomyが設立されるに至り,最近のものは1973年の東京における第6回国際シンポジウムである.約30年近くの経過において定位手術の技術的側面は絶え間なく進歩し,洗練されて来,それにつれて手術成績の向上もまたみられることは新しい治療法の発展の経過として当然のことであるが,今日のもっとも適確な,またもっとも進歩した方法は,後にのべる微小電極を用いての神経細胞活動の分析の方法であろう.
他方,この間,本手術の主たる手術適応疾患であったところのパーキンソニズムに対して1960年代初頭より「l-Dopa療法」が急速に開発されてき,パーキンソニズムにおいて定位手術の適応と考えられる症例は著しく減少した.
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