Japanese
English
総説
脳神経外科における超音波の応用
Ultrasonics in Neurological Surgery
岡 益尚
1
,
西居 俊弥
1
,
岸 政次
1
Masuhisa OKA
1
,
Toshiya NISHII
1
,
Masaji KISHI
1
1和歌山県立医科大学脳神経外科
1Department of Neurosurgery, Wakayama Medical College Hospital
キーワード:
Echoencephalography
,
Pulsatile echo
,
Doppler signal
,
Cerebrovascular occlusive disease
,
Cerebral ultrasonic attenuation
,
Ultrasonic destruction
,
glioma
Keyword:
Echoencephalography
,
Pulsatile echo
,
Doppler signal
,
Cerebrovascular occlusive disease
,
Cerebral ultrasonic attenuation
,
Ultrasonic destruction
,
glioma
pp.315-328
発行日 1976年4月10日
Published Date 1976/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436200433
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Echoencephalographieの知識は現在の脳神経外科医の中に定着している1).一般に臨床的診断法としてそなえるべき資質のうち,正確性,簡明性,迅速性,無侵襲性の4点は診断法の応用領域を規定するものであるが,超音波の診断的応用もこの規定された性能の中で有効に利用されるように,過去10数年間研究が続けられてきた.
頭蓋内疾患の診断になお新しい方法を求めようとしているとき,超音波がそれに役立つであろうことをK.T.Dussik(1942)2)は指摘し,Hyperphonographie3)と名づけたが,それが超音波パルス透過法であったために,主として頭蓋骨による映像の歪みが大きく,Ballantine, H.T.Jr.4),T.F.Hueterらの研究努力も実をむすばなかった.次いで超音波パルス反射法がWild5),田中,菊池ら6),Leksell7)その他によって研究され,その成果はechoencephalographyとしてまとめられ,臨床に応用できる診断法となったのである.既に周知のようにF.J.Gillingham1)によれば,Accident Emergency Departmentと称されるようなところでは,手術と検査,特にechoencephalographyとレ線検査は時刻をとわずにただちに実施できるようにしておかねばならないとしており,頭部外傷の救急医療内容の充実の一助とされている.
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