特集1 はじめての抗精神病薬「副作用」マニュアル 後編
➀錐体外路症状
錐体外路症状
長嶺 敬彦
1
1清和会吉南病院
pp.12-19
発行日 2005年11月1日
Published Date 2005/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100155
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統合失調症でみられる身体合併症というと、錐体外路症状(EPS)★1がもっとも有名です。錐体外路症状とは、歩行障害や嚥下障害などが多面的に生じる、不随運動を主とする運動障害のことです。これが精神科においては抗精神病薬の副作用として発現してしまうのです。
過去の精神科医療では、EPSが出現したら“抗精神病薬の効果が出ている”サインだと考えた時代もあったそうです★2。しかし当たり前ですが、EPSは抗精神病薬の作用ではありません。出ては困る副作用です。
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