特集 神経学における最近の研究
<臨床>
筋萎縮性側索硬化症—病因への模索
近藤 喜代太郎
1
1新潟大学脳研神経内科
pp.864-866
発行日 1978年7月10日
Published Date 1978/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431904965
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CHARCOTとJOFFROY(1869)以来一世紀を閲したが,筋萎縮性側索硬化症研究の苦渋の歴史はまだ終っていない。本症(ALS)はまれではあるが,その背景には神経科学の核心的課題がひそむといわれる。
三浦(1902)の「神経学雑誌」1巻1号1頁における症例報告以来,わが国には本症に関する業績が少なくない。第58回日本精神神経学会,第19回日本医学会総会では本症のシンポジウムが行なわれ,昭和48年以来,本症は厚生省の特定疾患に指定され,さらに文部省特定研究にもとりあげられた。本年2月には本症に関する国際シンポジウムが東京で開かれ,ノーベル賞受賞者のGAJDUSEKはじめ,多数の研究者の参加を得て,広範な問題が討論された。
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