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近年ようやく臨床的特徴と遺伝的特徴が明らかとなって来た変性型ミオクローヌスてんかんは,その剖検報告例はまだ少なく,安楽2,18)によると本邦ではまだ10例にすぎない。そしてその神経系の病変もLafora型ミオクローヌスてんかんにみられるLafora小体のような明確な指標をもたない単純性の萎縮過程であることもあいまって,その神経病理学は十分に確立しているとはいい難い。
われわれはその遺伝的特徴ならびに臨床症状より変性型ミオクローヌスてんかんと診断された8例を剖検し検索する機会があったので,その神経病理所見を以下に報告する。この中には1組の親子例,1例のFriedreich失調症合併例が含まれている。そしてこの8例の検索を通して,従来本疾患の病理において全く注目されていなかった淡蒼球—視床下核系の変性を本疾患の主要病変の一つとして把握することがでぎたので,その意義についても考察する。
Eight autopsied cases of degenerative type of myoclonus epilepsy, which had been diagnosed clinically as such, were studied neuropathologically. They include one pair cases of father and his son and a case combined with Friedreich's ataxia. They are as follows: Case Ⅰ. R.S., male, died in 43-year-old, with total clinical course of 13 years and dominant heredity. Case Ⅱ. R.S., male, son of Case Ⅰ, died 24 yo with 6 years' duration.
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