特集 聴診・触診×エコーで診断推論!—Point-of-Care超音波(POCUS)の底力
【各論】
四肢触診とエコー—エコー所見から学ぶ関節の触れ方
池田 啓
1
1千葉大学医学部附属病院アレルギー膠原病内科
キーワード:
関節
,
炎症
,
腫脹
,
滑膜組織
,
圧縮性
,
移動性
Keyword:
関節
,
炎症
,
腫脹
,
滑膜組織
,
圧縮性
,
移動性
pp.805-809
発行日 2018年6月15日
Published Date 2018/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201533
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Case
患者:47歳、女性。
主訴:手首の痛み、こわばり。
既往歴:特になし。
現病歴:2カ月前より、朝起きた時に右手のこわばり・痛みがあり、その1週間後より左手にも同様の症状が出てきた。
身体所見:両側手関節に軽度の圧痛を認めるが、明らかな腫脹を認めず。他、特記所見なし。
Point-of-Care超音波(POCUS):右橈骨手根関節に中等度の滑膜肥厚を認め、滑膜肥厚に一致するドプラシグナルを認めた(図1)。また、左手にも同様の所見を認めた。超音波実施後に再度触診をすると、両手に皮下軟部組織、伸筋腱の深部の滑膜肥厚が触知された。
血液検査所見:CRP 0.2mg/dL、リウマトイド因子 47 U/L、抗CCP抗体 70U/L。
診断:関節リウマチ。
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