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特集 肝胆膵の転移性腫瘍
各論
転移性肝腫瘍―胆膵悪性腫瘍:胆膵癌の肝転移の画像的特徴について
Imaging characteristics of liver metastases from pancreatic and gallbladder carcinomas
蒲田 敏文
1
,
小林 聡
1
,
松井 修
1
Toshifumi GABATA
1
,
Satoshi KOBAYASHI
1
,
Osamu MATSUI
1
1金沢大学医学部 放射線科
1Department of Radiology,Kanazawa University,School of Medical Science
キーワード:
膵癌
,
胆囊癌
,
AP shunt
,
胆管炎
,
肝膿瘍
Keyword:
膵癌
,
胆囊癌
,
AP shunt
,
胆管炎
,
肝膿瘍
pp.604-612
発行日 2010年9月15日
Published Date 2010/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100304
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要旨
膵癌の肝転移は微細なものが多い.ダイナミックCTの動脈相ではAP shunt様の楔状濃染を伴う頻度が他の消化器癌の肝転移より有意に高い.また,時に楔状濃染のみを呈する微小肝転移も認められる.したがって,臨床的には楔状濃染を示す肝内胆管炎あるいは肝膿瘍との鑑別が重要となる.胆囊癌の肝転移はダイナミックCTの造影パターンは通常の消化器癌の肝転移と同様である.胆囊癌の肝転移の画像的な特徴は,胆囊静脈の還流領域である胆囊周囲の肝実質(S4,S5)に多く認められる点である.時に,胆囊の原発巣と胆囊周囲肝実質の転移巣が近接しているために胆囊癌の肝浸潤と誤認されることもある.両者を正確に鑑別することは治療方針を決定するうえで重要である.
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