Japanese
English
特集 肝胆膵の転移性腫瘍
各論
転移性肝腫瘍―消化管悪性腫瘍
Liver metastases from malignant tumors of the gastrointestinal tract
吉満 研吾
1
,
藤光 律子
1
,
井田 樹子
1
,
浦川 博史
1
,
高良 真一
1
,
東原 秀行
1
Kengo YOSHIMITSU
1
,
Ritsuko FUJIMITSU
1
,
Mikiko IDA
1
,
Hiroshi URAKAWA
1
,
Shinichi KOURA
1
,
Hideyuki HIGASHIHARA
1
1福岡大学医学部 放射線医学教室
1Department of Radiology,Faculty of Medicine,Fukuoka University
キーワード:
肝転移
,
乏血性
,
多血性
,
CT
,
MR
Keyword:
肝転移
,
乏血性
,
多血性
,
CT
,
MR
pp.593-602
発行日 2010年9月15日
Published Date 2010/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100303
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要旨
消化管悪性腫瘍からの転移は最も頻度が高い.なかでも最多の腺癌は,ほとんどが乏血性であり,細胞外液性造影剤(CTのヨード造影剤,MRのGd製剤)を用いた検査では,門脈相で最も明瞭に描出される.一方,カルチノイドなど多血性腫瘍の転移では,動脈優位相,平衡相が重要で,門脈相ではむしろ不明瞭化する.組織特異性造影剤のSPIO,Gd-EOB-DTPAは血流の程度にかかわらず病変部を欠損として描出するが,後者はそのダイナミック相で血流情報まで得られるので,最近の肝のMR診断の主流を成す.分子標的薬による肝転移の治療経過においては,サイズの増減が必ずしも病勢,もしくは治療効果を反映しないことがあるので注意を要する.
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