特集 胆道感染症の診断・治療
14.胆管炎による肝膿瘍に対する治療
長谷川 浩之
1
,
深澤 光晴
1
,
高野 伸一
1
,
進藤 浩子
1
,
高橋 英
1
,
榎本 信幸
1
1山梨大学第一内科
キーワード:
胆管炎
,
肝膿瘍
,
抗菌薬治療
,
膿瘍ドレナージ
Keyword:
胆管炎
,
肝膿瘍
,
抗菌薬治療
,
膿瘍ドレナージ
pp.1201-1205
発行日 2021年7月20日
Published Date 2021/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001916
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
肝膿瘍は原因微生物が肝組織内に侵入し肝内に膿瘍を形成する病態である.原因となる疾患は多岐にわたり,侵入経路ごとに治療法が異なるため病態を把握することが重要である.原因疾患は,胆管炎を含む胆道感染症が最も多く,胆管拡張,胆管閉塞,胆管結石の所見から胆管炎合併の有無を確認する.胆管炎による肝膿瘍と診断したら,原因微生物を各施設で検出されている胆管炎の起因菌から類推し,抗菌薬感受性を考慮して使用する抗菌薬を選択する.膿瘍ドレナージについては原則,経皮的ドレナージを選択するが,原因である胆管炎に対する胆管ドレナージを行うことも忘れてはならない.
Copyright © 2021, Nihon Medical Centers, Inc. All rights reserved.