Japanese
English
特集 膵内分泌腫瘍の画像と病理―典型例から非典型例まで
主題症例
悪性膵内分泌腫瘍の2例
2 cases of malignant pancreatic endocrine tumor
金子 真紀
1
,
真口 宏介
1
,
高橋 邦幸
1
,
潟沼 朗生
1
,
小山内 学
1
,
栗田 亮
1
,
矢根 圭
1
,
金 俊文
1
,
階子 俊平
1
,
桜井 康雄
2
,
児玉 芳尚
2
,
安保 義恭
3
,
野路 武寛
3
,
篠原 敏也
4
Maki KANEKO
1
,
Hiroyuki MAGUCHI
1
,
Kuniyuki TAKAHASHI
1
,
Akio KATANUMA
1
,
Manabu OSANAI
1
,
Akira KURITA
1
,
Kei YANE
1
,
Toshifumi KIN
1
,
Syunpei HASHIGO
1
,
Yasuo SAKURAI
2
,
Yoshinao KODAMA
2
,
Yoshiyasu ANBO
3
,
Takehiro NOJI
3
,
Toshiya SHINOHARA
4
1手稲渓仁会病院 消化器病センター
2手稲渓仁会病院 放射線診断科
3手稲渓仁会病院 外科
4手稲渓仁会病院 病理部
1Center for Gastroenterology,Teine-Keijinkai Hospital
2Department of Radiology,Teine-Keijinkai Hospital
3Department of Gastrointestinal Surgery,Teine-Keijinkai Hospital
4Department of Pathology,Teine-Keijinkai Hospital
キーワード:
内分泌腫瘍
,
内分泌癌
,
非機能性
Keyword:
内分泌腫瘍
,
内分泌癌
,
非機能性
pp.471-479
発行日 2010年7月15日
Published Date 2010/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100285
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要旨
〔症例1〕57歳,男性.CTにて膵尾部周囲に脂肪濃度の上昇と仮性嚢胞を認めたが,腫瘤の存在は認識できなかった.EUSでは膵体尾部は境界不明瞭な低エコー領域として描出された.ERPでは膵尾部の主膵管に狭窄像がみられたが,慢性膵炎による変化を疑った.仮性嚢胞の再発を繰り返していたため膵体尾部切除術を施行した.病理学的に内分泌癌であり,リンパ節転移がみられた.〔症例2〕45歳,男性.USでは膵体尾部に約7cmの低エコー腫瘤を認めた.CTでは膵実質相で造影効果を認めず,門脈相,平衡相でわずかに造影効果を認めた.ERPでは主膵管内に腫瘤による透亮像を認めた.肝転移を疑う病変もあり,確定診断目的にEUS-FNAを施行し,内分泌癌と診断した.膵体尾部切除術を施行した.2例の画像所見の特徴は,類円形を呈さず,膵実質相での染影効果に乏しいことであった.ただし,門脈相,平衡相では周囲に比べ,やや染影効果を認めていた.
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