Japanese
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特集 画像で迫る膵・胆道疾患の内視鏡治療―安全・適切な手技を目指して
急性閉塞性化膿性胆管炎(AOSC)の治療戦略
Strategie for the Acute Obstructive Supprative Cholangitis
眞栄城 兼清
1
,
笠 普一朗
1
,
濱田 義浩
1
,
緒方 賢司
1
,
安波 洋一
1
,
池田 靖洋
1
Kensei MAESHIRO
1
,
Shinichiro RYU
1
,
Yoshihiro HAMADA
1
,
Kenji OGATA
1
,
Yoichi YASUNAMI
1
,
Seiyo IKEDA
1
1福岡大学医学部第一外科
1The First Department of Surgery, School of Medicine, Fukuoka University
キーワード:
急性閉塞性化膿性胆管炎
,
内視鏡的治療
,
胆道ドレナージ術
,
経鼻胆管ドレナージ
,
胆管ステント
Keyword:
急性閉塞性化膿性胆管炎
,
内視鏡的治療
,
胆道ドレナージ術
,
経鼻胆管ドレナージ
,
胆管ステント
pp.563-568
発行日 2002年9月15日
Published Date 2002/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900450
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急性閉塞性化膿性胆管炎(AOSC)の病態には胆汁のcholangio-venous refluxに基づく細菌やエンドトキシンの血液移行が大きく関与している.重症感染症としての本症に対する治療戦略は,胆道の閉塞解除と重症感染症に対する全身管理が重要である.当科では嵌頓結石に起因する閉塞性胆管炎に対する治療法として内視鏡的胆管ドレナージ(EBD)を第一選択としている.これまでに75例のAOSCを含む閉塞性胆管炎にEBDを施行し,全例救命しえた.EBDは侵襲が少なく,高齢者や全身状態の悪い症例に対しても安全確実な治療効果が期待でき,施行直後より劇的な改善が望める.一方,すでに重篤化した症例に対してはドレナージと同時に臓器不全への対策も不可欠である.AOSCの治療においては病態を理解した上で時期を失することなく素早く適切に対応することが肝要である.
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