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特集 画像で迫る膵・胆道疾患の内視鏡治療―安全・適切な手技を目指して
より安全なERCPを目指して―特に膵炎を起こさないように
Towards Safer ERCP, Special Emphasis on Prevention of Post ERCP Pancreatitis
神澤 輝実
1
,
雨宮 こずえ
1
,
屠 聿揚
1
,
江川 直人
1
Terumi KAMISAWA
1
,
Kozue AMEMIYA
1
,
Yuyang TU
1
,
Naoto EGAWA
1
1東京都立駒込病院内科
1Department of Internal Medicine, Tokyo Metropolitan Komagome Hospital
キーワード:
ERCP
,
急性膵炎
,
偶発症
Keyword:
ERCP
,
急性膵炎
,
偶発症
pp.531-541
発行日 2002年9月15日
Published Date 2002/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900446
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安全にERCPを行うには,愛護的にそしてスムーズに短時間で検査を終了することが基本であるが,その他以下の留意点がある.適応症例を選択し,十分なインフォームドコンセントを得る.速やかに十二指腸乳頭を正面視し,開口部をよく観察する.複数の胆管・膵管の挿入法を習得し,頻回のカニュレーションによって乳頭損傷や浮腫を起こさないようにする.膵管の過剰造影,急激な加圧をしない.十二指腸液が混和した造影剤を膵管内に注入しないように,フラッシュを頻回に行う.検査後の膵の安静を図り,膵炎が生じた場合は,早期に発見し治療にあたる.検査がうまくいかない時に,潔く中止する勇気と決断力を持つことが,大きな偶発症発生を防ぐ.
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