Japanese
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特集 自己免疫性膵炎とその周辺
FDG-PETによる自己免疫性膵炎の画像診断
FDG-PET of Autoimmune-related Pancreatitis
土井 隆一郎
1
,
岡崎 和一
2
,
小西 淳二
3
,
今村 正之
1
Ryuichiro DOI
1
,
Kazuichi OKAZAKI
2
,
Junichi KONISHI
3
,
Masayuki IMAMURA
1
1京都大学医学研究科腫瘍外科
2京都大学医学部附属病院光学医療診療部
3京都大学医学研究科核医学画像診断学
1Department of Surgery and Surgical Basic Science, Kyoko University Graduate School of Medicine
2Division of Gastroenterology and Endoscopic Medicine, Kyoto University Hospital
3Department of Nuclear Medicine and Diagnostic Imaging, Kyoto University Graduate School of Medicine
キーワード:
自己免疫性膵炎
,
浸潤性膵管癌
,
FDG-PET
Keyword:
自己免疫性膵炎
,
浸潤性膵管癌
,
FDG-PET
pp.36-40
発行日 2002年1月15日
Published Date 2002/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900368
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臨床的に自己免疫性膵炎の診断で重要なのは膵癌との鑑別である.腫瘍性病変を疑う場合に自己免疫性膵炎を鑑別診断に置くことが重要であり,逆に自己免疫性膵炎を疑う場合でも膵癌を除外してしまってはいけない.自己免疫性膵炎のFDG-PET検査所見は病期によって異なる.血糖値が検査結果に大きく影響することから本疾患では確実な検査前絶食と,血糖値の同時測定が必要である.発症期には病巣に一致してFDGが高集積し,standardized uptakevalue: SUVが高値である.一方,治療が奏効し炎症が消退するとFDGの集積は完全に消失する.FDG-PET検査所見のみでは自己免疫性膵炎の診断は困難であるがFDG-PETの時間変化は特徴的であり,また他の画像所見および血液検査所見を補完する情報となる.
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