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特集 自己免疫性膵炎の最前線
自己免疫性膵炎のアジア診断基準
Asian diagnostic criteria for autoimmune pancreatitis
木原 康之
1
,
神澤 輝実
2
,
岡崎 和一
3
,
原田 大
1
,
大槻 眞
4
Yasuyuki KIHARA
1
,
Terumi KAMISAWA
2
,
Kazuichi OKAZAKI
3
,
Masaru HARADA
1
,
Makoto OTSUKI
4
1産業医科大学医学部 第3内科学
2がん感染症センター都立駒込病院 内科
3関西医科大学 内科学第三講座
4産業医科大学
1Third Department of Internal Medicine,University of Occupational and Environmental Health,Japan,Kitakyushu
2Department of Internal Medicine,Tokyo Metropolitan Komagome Hospital,Tokyo
3Department of Gastroenterology and Hepatology,Kansai Medical University,Osaka
4University of Occupational and Environmental Health,Japan,Kitakyushu
キーワード:
自己免疫性膵炎
,
アジア診断基準
,
ステロイド治療に対する反応
Keyword:
自己免疫性膵炎
,
アジア診断基準
,
ステロイド治療に対する反応
pp.617-621
発行日 2009年11月15日
Published Date 2009/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100206
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要旨
自己免疫性膵炎の国際診断基準作成の第1歩として,日韓の診断基準の統一を目指し,厚生労働省難治性膵疾患に関する調査研究班,およびKorean Society of Pancreatobiliary Diseasesが共同で,2008年1月に自己免疫性膵炎アジア診断基準を完成した.自己免疫性膵炎に特徴的な画像所見を満たし,血清学的検査,あるいは膵生検所見でlymphoplasmacytic sclerosing pancreatitis(LPSP)のひとつが満たされれば自己免疫性膵炎と診断する.膵切除標本の組織学的検査でLPSPが存在する場合は,それだけで自己免疫性膵炎と診断するとした.ステロイド治療に対する反応は画像所見のみ満たし,膵胆道癌の除外が充分に行われた患者に対してのみ,膵疾患の専門家により注意深く行われるべきであるとする項目を選択診断項目として追加した.
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