Japanese
English
特集 原発性硬化性胆管炎と自己免疫性膵炎の最前線
原発性硬化性胆管炎と自己免疫性膵炎における免疫異常
Immunological Abnormality in Primary Sclerosing Cholangitis and Autoimmune Pancreatitis
岡崎 和一
1
,
高御堂 祥一郎
1
,
池浦 司
1
,
内田 一茂
1
,
松下 光伸
1
Kazuichi OKAZAKI
1
,
Shoichiro TAKAMIDOH
1
,
Tsukasa IKEURA
1
,
Kazushige UCHIDA
1
,
Mitsunobu MATSUSHITA
1
1関西医科大学第三内科学講座消化器内科
1The Third Department of Internal Medicine,Kansai Medical University
キーワード:
自己免疫性膵炎
,
原発性硬化性胆管炎
,
自己免疫異常
Keyword:
自己免疫性膵炎
,
原発性硬化性胆管炎
,
自己免疫異常
pp.347-352
発行日 2005年5月15日
Published Date 2005/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100099
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
要旨 PSCとAIPの自己免疫異常について類似点と相違点について述べた.免疫遺伝学的にはPSCではHLA-A1,B8,DR3,DQ2,〈DRB1*03,DQA1*0501,DQB1*02〉,〈DRB1*1301,DQA1*0103,DQB1*0603〉,〈DRB1*15,DQA1*0102,DQB1*0602〉ハプロタイプが疾患感受性HLAの候補である可能性がある.またAIPではHLA-A31,DR4,〈HLA DRB1*0405―DQB1*0401〉のハプロタイプが候補である可能性がある.体液性免疫や細胞性免疫には現在のところ種々の異常を認めるが,疾患特異的な異常は認められていない.現時点では病態生理における意義は不明であるものの,血中IgG4上昇と組織中のIgG4陽性形質細胞浸潤がPSCよりもAIPにおいて,より特徴的な所見と考えられる.今後,それぞれの疾患の病因・病態生理の解明が待たれる.
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.