Japanese
English
特集 PETは肝胆膵領域の画像診断を変えたか?
膵癌診断におけるFDG-PETの有用性
Usefulness of FDG-PET in the Diagnosis of Pancreatic Cancer
土井 隆一郎
1
,
上 和広
1
,
上本 伸二
1
Ryuichiro DOI
1
,
Kazuhiro KAMI
1
,
Shinji UEMOTO
1
1京都大学大学院医学研究科肝胆膵・移植外科
1Department of Hepato-Biliary-Pancreatic Surgery and Transplantation, Kyoto University, Kyoto
キーワード:
浸潤性膵管癌
,
FDG-PET
,
PET-CT
Keyword:
浸潤性膵管癌
,
FDG-PET
,
PET-CT
pp.553-562
発行日 2007年11月15日
Published Date 2007/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100626
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要旨 膵癌原発巣に対する自験例の検討で,FDG-PET陽性率は85.5%であり,MD-CTやMRI等の形態画像で診断された転移巣のFDG-PET陽性率は59.3%であった.検討例の57.2%に耐糖能異常を認めたがFDG-PET陽性率とは関連せず,またFDG-PET陰性例の間質量や組織型に一定の傾向はなかった.膵癌のFDG-PET診断においては一定の確率で偽陰性が生じる可能性を念頭に置く必要がある.FDG-PETは治療効果判定あるいは再発,転移巣の早期発見にも有用である可能性が示唆された.FDG-PETはMD-CTやMRIといった形態画像,臨床所見とあわせて判断する必要があり,今後は形態を同時に捉えることが可能なPET-CTに期待がもたれる.
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