講座
知っていると役に立つ超音波のサインと用語
竹原 靖明
1
,
森 秀明
2
1新横浜病院横浜総合健診センター
2杏林大学医学部第3内科
pp.410-411
発行日 2001年5月15日
Published Date 2001/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900303
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Chameleon sign
肝血管腫では体位の変換により腫瘤内部のエコーレベルが変化することが特徴で,chameleon signと呼ばれている(図1).また探触子により腹壁を圧迫することや深呼吸により,描出されていた腫瘤内部のエコーレベルが変化し不明暸になることをdisappearing signと呼んでいる.さらに腫瘤を数十分間にわたり観察していると,経時的に腫瘤内部のエコーレベルが変化することがあり,wax and wane signと呼ばれている.これらの所見はいずれも腫瘤内部の海綿静脈洞の大きさの変化や血流の変化に伴うものであり,肝血管腫に特徴的な現象であると考えられている.しかし,これらの所見はすべての肝血管腫で見られるわけではなく,陰性例もあるため注意を要する.
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