Japanese
English
特集 稀な肝悪性腫瘍―画像と病理
肝原発悪性線維性組織球腫
A Case of Malignant Fibrous Histiocytoma of the Liver
宮崎 晃行
1
,
渡邉 善広
1
,
横山 武史
1
,
渡邊 慶史
1
,
川上 新仁郎
1
,
杉谷 雅彦
2
,
小西 宗明
3
,
高山 忠利
1
Teruyuki MIYAZAKI
1
,
Yoshihiro WATANABE
1
,
Takeshi YOKOYAMA
1
,
Yoshihumi WATANABE
1
,
Sinjiro KAWAKAMI
1
,
Masahiko SUGITANI
2
,
Muneaki KONISI
3
,
Tadatoshi TAKAYAMA
1
1日本大学医学部外科学講座外科3部門
2日本大学医学部病理学講座
3医療法人社団昭愛会水野病院
1The Third Department of Surgery,Nihon University School of Medicine
2Department of Pathology Nihon University School of Medicine
3Department of Surgery,Mizuno Hospital
キーワード:
悪性線維性組織球腫
,
花むしろ状配列
,
免疫染色
,
肝原発
Keyword:
悪性線維性組織球腫
,
花むしろ状配列
,
免疫染色
,
肝原発
pp.583-588
発行日 2003年7月15日
Published Date 2003/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100451
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要旨 患者は45歳の女性.心窩部痛を主訴に来院.超音波で外側区域に低および高エコーの混在する径11cmの腫瘍を認め,CTでは造影効果はほとんどなく,血管造影でも腫瘍濃染は認めなかった.術前診断は肝囊胞腺癌で肝左葉切除を施行した.検体は内部に一部出血壊死を伴う乳白色の弾性軟な腫瘍で,HE染色で紡錘形の異型細胞と多形細胞が,花むしろ様の配列をし,免疫染色では,Vimentin,Desmin,CD68が陽性であった.肝以外に原発巣を認めないため肝原発悪性線維性組織球腫と診断した.臨床的に本疾患は上腹部痛を伴う巨大腫瘍として発見され,予後不良とされているが,本症例は現在1年3か月を経過し無再発生存中である.
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