Japanese
English
臨床経験
Fibrous Dysplasiaに続発した悪性線維性組織球腫の1例
Malignant Fibrous Histiocytoma Secondary to Fibrous Dysplasia. A Case Report
皆川 俊一
1
,
内田 淳正
1
,
吉川 秀樹
1
,
加藤 次男
1
,
小野 啓郎
2
,
若狭 研一
2
,
桜井 幹己
3
Shunichi Minagawa
1
1公立学校共済組合近畿中央病院
2大阪大学医学部整形外科学教室
3大阪大学医学病院病理部
1Department of Orthopedic Surgery, Kinki Central Hospital
キーワード:
線維性骨異形成
,
fibrous dysplasia
,
悪性線維性組織球腫
,
malignant fibrous histiocytoma
,
筋肉内粘液腫
,
intramuscular myxoma
Keyword:
線維性骨異形成
,
fibrous dysplasia
,
悪性線維性組織球腫
,
malignant fibrous histiocytoma
,
筋肉内粘液腫
,
intramuscular myxoma
pp.867-871
発行日 1989年7月25日
Published Date 1989/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908153
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抄録:最近我々は,fibrous dysplasiaの悪性転化例でその組織型が悪性線維性組織球腫であった1例を経験した.症例は17歳当時,当科にて左恥骨・左大腿骨・左脛骨に病巣を有するpolyostotic fibrous dysplasiaと診断された患者で,29歳頃より左下腿に自発痛が出現するようになり,34歳時,X線上,左脛骨骨幹部に虫喰い像と骨皮質の破壊像を認めたため,精査ののち生検にて悪性線維性組織球腫と診断している.また,これとは別に,左大腿遠位内側には筋肉内myxomaを認めた.
fibrous dysplasiaの悪性転化は稀であり,しかもその組織型が悪性線維性組織球腫であった例はこれまで報告がない.また,fibrous dysplasiaと筋肉内myxomaとの合併は,原因は明らかでないが,単なる偶然ではなく,これまでに17例の報告がみられる.
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