Japanese
English
特集 肝胆膵の救急画像
胆道出血
Hemobilia
前田 敦行
1
,
上坂 克彦
1
,
江畑 智希
1,2
,
神谷 順一
2
,
梛野 正人
2
,
湯浅 典博
2
,
小田 高司
2
,
新井 利幸
2
,
西尾 秀樹
2
,
二村 雄次
2
Atsuyuki MAEDA
1
,
Katsuhiko UESAKA
1
,
Tomoki EBATA
1,2
,
Junichi KAMIYA
2
,
Masato NAGINO
2
,
Norihiro YUASA
2
,
Kouji ODA
2
,
Toshiyuki ARAI
2
,
Hideki NISHIO
2
,
Yuji NIMURA
2
1静岡県立静岡がんセンター肝胆膵外科
2名古屋大学大学院器官調節外科
1Division of Hepato-Biliary-Pancreatic Surgery,Shizuoka Cancer Center
2Division of Surgical Oncology,Department of Surgery,Nagoya University Graduate School of Medicine
キーワード:
胆道出血
,
hemobilia
,
TAE
,
合併症
Keyword:
胆道出血
,
hemobilia
,
TAE
,
合併症
pp.245-251
発行日 2004年3月15日
Published Date 2004/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100350
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要旨 胆道出血の原因の多くは医原性である.経皮経肝胆道ドレナージや肝生検等の肝穿刺に伴う胆道出血の発生率は1%前後であるが,ひとたび発生すれば重篤な合併症となり得る.胆道出血を伴う疾患としては,胆管内発育型肝癌のような腫瘍による症例と胆道結石に伴う症例が多くを占める.臨床症状としては上腹部痛,肝機能障害,貧血など非特異的な場合が多い.したがって,既往歴や検査歴から本病態を“疑う”ことが迅速な対処をするうえで重要である.特に動脈性出血を疑う場合には血管造影が第一選択であり,出血部位の同定後に動脈枝塞栓術を行う.胆道出血を生じうる疾患を理解し,原疾患に対する二期的根治術も視野に入れた速やかな初期の処置が必要である.
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