Japanese
English
特集 肝癌治療前後の画像
画像でみる治療前後の肝解剖―肝形態変化
Liver Regeneration
加藤 高明
1
,
高山 忠利
1
Komei KATO
1
,
Tadatoshi TAKAYAMA
1
1日本大学医学部外科学講座消化器外科
1Department of Digestive Surgery, Nihon University School of Medicine
キーワード:
肝切除術
,
門脈塞栓術
,
肝再生
,
肝容積
Keyword:
肝切除術
,
門脈塞栓術
,
肝再生
,
肝容積
pp.467-472
発行日 2004年7月15日
Published Date 2004/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100301
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要旨 肝萎縮や肝切除によって,ただちに肝再生が始まる.損傷肝の体積が大きいと残存肝の容積は増大し,これに伴って肝の腹腔内移動と変形が起こる.肝容積の増大は術後1か月までが最も著しい.これを考慮した治療法に門脈塞栓術がある.容積増大は一定の期間の後に停止する.停止時期は個々の症例で異なるが,肝容積の増大と脾腫大とが比例することから門脈圧,門脈血流量が大きく関与していることが示唆される.肝容積が増大すると,残存肝は,萎縮肝または肝が摘除された空間に向かって移動する.その後,ある一定方向に向かって伸展する.
以上,肝治療後の再生における残存肝の腫大,そして変位・変形について解説した.
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