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あとがき
神田 隆
pp.268
発行日 2018年3月1日
Published Date 2018/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416200996
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神経内科の標榜診療科名が脳神経内科に正式に変更されることは,もうご存知と思います。神経内科という呼称は,われわれの諸先輩が長きにわたって育ててこられた歴史あるものです。私自身neuromuscular diseaseを専門としていることもあって,“脳”神経内科という名称には多少抵抗感がないでもなかったのですが,山口県に赴任して13年余が経ち,neurologistがどのような仕事をしているかについての認識は確実に深まっていると実感する一方で,精神科,心療内科との混同,はたまた精神内科などという名称を使われることは日常茶飯事,神経内科という名称を使い続けていては,今後20年経ってもこの地には定着しないなという感覚を強く持つに至りました。脳神経内科という名称には,既に国民の間に根を下ろした感のある脳神経外科のカウンターパートであるという立ち位置をはっきりさせるというメリットがあるだけでなく,脳に関連する数多くのcommon diseaseを診る診療科であるというメッセージを発する強いインパクトがあるように思います。脳血管障害然り,てんかん然り,そして本号の特集である認知症然り,です。
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