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あとがき/読者アンケート用紙
泰羅 雅登
pp.294
発行日 2017年3月1日
Published Date 2017/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416200743
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今回の編集後記は難産である。柴田錬三郎は連載で詰まったときに,もうこれ以上書けないと書いてつないで成功したという(筒井康隆談)。凡人にできるワザではではないので,どうにかしようと思いついたのが,われらの年代の飲み会での外せないネタ,病気(薬),介護,お墓。そのうち,病気ネタを使ってなんとかしのぎたい。医療関係者が病気になって初めていろいろわかるという話であるが,書いてみて,なんら新味がないのでお許しを。自分,本当に稀にしか医者にかからないので,医療関係者が患者になったとき,いかに医療関係者であることから脱却できるか,ただの患者になれるかどうかは大事なことであると思った次第。
正月明けから病院通いが続いている。お茶の水にある大学病院を3軒はしご。90年代初め,米国留学中にメイヨークリニックを見学したことがあり,病院というよりホテルの感じがして,へーと思った。今はご存知のように日本の病院も同様になった。中でも一番新しいN大学病院は案内の女性からして雰囲気が病院ではない。一番古いのがわが病院で味が出てきた(ことにする)。それぞれの病院の繁盛(?)具合は,患者の数はもちろんだけど,再診受付機と支払い機の数に表れているのではないか。窓口でのいろいろな対応はどこも親切である。ただし,ご本人たちは同じことを365日繰り返し,よくわかっているから仕方のないことと思うが,早口で指示されると聞き取れず,理解できず,特に初めてのときは戸惑ってしまう。これは自分でも,若い研究者相手によくやる失敗である。
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