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あとがき
桑原 聡
pp.1420
発行日 2013年11月1日
Published Date 2013/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416101659
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本号では臨床神経学と臨床免疫学の接点が特集されている。神経内科疾患の中でも神経免疫疾患は膠原病および類縁自己免疫性疾患と類似した免疫抑制・調節治療が行われる。多発筋炎やニューロパチーで発症した全身性血管炎などは膠原病内科と神経内科のどちらでも診療の範囲にあり,初診した診療科で治療される。最近,筆者の神経免疫外来を見学していた医学生が「神経内科の雰囲気がありません。まるで膠原病内科のようです」とつぶやいていたことが思い出される(その日の再来患者の内訳は総数25名中,多発性硬化症(MS)4名,慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー3名,全身性血管炎4名,リウマチ様多発筋痛症3名,パーキンソン病3名,脳血管障害3名,てんかん2名,頭痛2名であった)。このような背景から今回のような特集は待ち望まれていたものと言える。各疾患の専門家からわかりやすい優れた総説が執筆されており,神経免疫疾患を診るうえで非常に参考になる特集であると思われる。
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