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あとがき
中野 今治
pp.1264
発行日 2010年11月1日
Published Date 2010/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416100793
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私は仕事柄,歩行異常を日常的に目にする。診療現場では,歩行解析装置ではなく自分の目で勝負する。目前の患者の歩行異常が歩行のどの機構の障害によるのかを目でみて判断することが要求される。
正常を知らずして異常を認識することはできない。そういう点で健常人の歩き方を観察するのは必要であり,かつ実に面白い。電車の窓やホームの椅子から前を横切る人の歩行を子細に観察する。向かってくる人,遠ざかる人の脚もみる。こうしていると電車の待ち時間がまったく苦にならない。
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