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特集 脳・心・腎連関を見逃さない
Ⅱ脳・心・腎連関各論
脂質異常症と脳・心・腎連関
The relationship between dyslipidemia and cerebral-cardio-renal continuum
藤原 和哉
1
,
曽根 博仁
1
1筑波大学大学院疾患制御医学専攻 水戸地域医療教育センター 内分泌代謝・糖尿病内科
キーワード:
①脂質異常症
,
②慢性腎臓病(CKD)
,
③心血管疾患
,
④冠動脈疾患
,
⑤脳卒中
Keyword:
①脂質異常症
,
②慢性腎臓病(CKD)
,
③心血管疾患
,
④冠動脈疾患
,
⑤脳卒中
pp.313-320
発行日 2012年5月15日
Published Date 2012/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415101355
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はじめに
慢性腎臓病(chronic kidney disease : CKD)は,持続する腎障害(尿蛋白,尿蛋白以外の異常)・糸球体濾過量(glomerular filtration rate : GFR)の低下からなる慢性的な腎障害であり,従来の心血管疾患の危険因子とは独立した危険因子であることが明らかにされ,さらに心・腎連関といった概念も生まれ注目を集めている.またCKD患者は,従来の心血管疾患の危険因子である高LDL血症,低HDL血症,高TG血症,すなわち脂質異常症を合併することが多く,脂質異常症がCKD発症・進展の危険因子であることも示されており,両者の重なりが心血管疾患の危険をより高めていると考えられる.
本稿では,心血管疾患の危険因子としてのCKD,脂質異常症,および血清脂質に対する介入の側面から,脂質異常症と脳・心・腎連関について概説する.
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