外来で見逃された症例―あなたの診断は?・39
両下腿の浮腫と心雑音を認める快活な女性
金 信浩
1
,
生坂 政臣
1
1聖マリアンナ医科大学総合診療内科
pp.1085,1166
発行日 2001年12月15日
Published Date 2001/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414903402
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症例:28歳,女性.10日前に出かけたアミューズメントパークで立ちっぱなしだった.その日の夕方から両下腿の浮腫に気付き,改善しないために来院.その他の症状として,若干の悪心を訴えるが,労作時の息切れはない.既往歴,常用薬に特記事項なし.身体診察では,体温36.1℃,血圧110/70mmHg,脈拍100/分・整で,快活な女性.甲状腺腫を認めない.呼吸音は清で,心尖拍動の拡大や偏位なし.第2肋間胸骨左縁にて頸部に放散するLevine3度の駆出性収縮期雑音を聴取した(これまでの健診で心雑音を指摘されたことはない).腹部は平坦,軟で,肝脾腫なし.両下腿に明らかな圧痕性浮腫を認めた(図1).一般血液検査は正常範囲で貧血を認めない.
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