臨床経験
両前腕,両下腿切断者と幻肢
大塚 哲也
1
Tetsuya OTSUKA
1
1厚生年金玉造整形外科病院
pp.449-452
発行日 1971年5月25日
Published Date 1971/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904550
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
一般に四肢切断者(離断者を含む)は,その断端部に,すでに失われた四肢が,まだ残存しているような幻覚にとらわれることが少なくなく,これが義肢装着や日常生活に与える影響も大である.四肢切断者の幻想肢(以下幻肢と略す)は,身体像とともに幻肢痛の形で現われる感覚の面をも具備しており,body imageの投影と見なされる1〜6).
大塚は幻肢の型と利用価植を(第1図,第1表)のように分類したが,多肢欠損若ではbody imageとしての幻肢を,なんらかの形で積極的に利用しようとする傾向がとくに強く,同時にまたfeed-back機構としても使用しようとする傾向が窺われる5).
Copyright © 1971, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.