特集 プライマリ・ケアにおけるアルコール問題
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齋藤 利和
,
関口 純一
,
柳田 公佑
,
西山 仁
,
岡崎 直人
,
猪野 亜郎
pp.1136-1137
発行日 2001年12月15日
Published Date 2001/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414903418
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Q1 アルコ―ル依存症の離脱症状に対する薬 物療法について教えてください
A 離脱症状の発症を予防するためには,プロマゼパムなどの比較的強い薬効をもつ薬剤の大量使用が必要であるが,短期問に減量し,中止する必要があります.離脱痙攣の治療には各種抗痙攣薬が投与されていますが,多くは単回~3回の発作であり,重積発作が出現しない限り,抗痙攣薬の投与を必要としません.3回以上の発作が出現する時は癲癇の存在も視野に入れ,精査したうえで新たな薬物療法の方針を立てる必要があります.振戦せん妄が出現した後は抗精神病薬が使用されますが,フェノチアジン系の薬剤はかえって症状を悪化させることがあり,投与には慎重でなければなりません.通常はブチルフェノン系薬剤,とくにハロペリドールの投与が行われます.
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