外来で見逃された症例―あなたの診断は?・2
喫煙で悪化する胸痛
米波 浩二
1
,
生坂 政臣
1
,
亀谷 学
1
1聖マリアンナ医科大学病院総合診療内科
pp.901,968
発行日 1998年11月15日
Published Date 1998/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414902585
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症例:32歳,男性.一昨年,父親が食道癌で死去.その後心窩部痛を自覚していた.今回,車の運転中突然,心窩部から前胸部へかけて鋭い痛みが出現し,喫煙で痛みが増強した.次第に,吸気時に背部へ放散すようになったため当科受診.血圧132/70mmHg,脈拍85回/分,整,体温36.6℃,胸部に異常音,心雑音は聴取されない.心窩部に圧痛あり.血算,生化学検査ではWBC11,600/mm3,CK正常.胸部X線は異常なし.外来受診時の心電図を示す(図1).
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