外来で見逃された症例―あなたの診断は?・5
胸痛と胸の索状物を訴える女性
成田 信義
1
,
生坂 政臣
1
,
亀谷 学
1
1聖マリアンナ医科大学病院総合診療内科
pp.109,182
発行日 1999年2月15日
Published Date 1999/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414902649
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症例:36歳,女性.1998年11月7日頃,右前胸部から腹部にかけ鈍痛が出現した.痛みは徐々に増強し,同月20日,高い所の物を取ろうとしたときに,右前胸部に痛みを伴う索状物を触れることに気づいたため,翌日,当科外来を受診した.6年前に右乳腺の生検歴がある.身体所見では,右乳房の下方から右上腹部に達する圧痛を伴う索状物を触知した.この索状物は,右上肢挙上にて肉眼視可能であった.血算,生化学検査,胸腹部単純写真,心電図検査を施行したが異常所見なく,アスピリンを処方して経過観察とした.
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