みるトレ
Case 7
佐田 竜一
1
1天理よろづ相談所病院 総合診療教育部/感染症管理センター
pp.531-533
発行日 2012年7月15日
Published Date 2012/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102551
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Case 7
症例:79歳,男性.主訴:意識障害・発熱.
既往歴:C型肝炎,肝硬変(Child-Pugh C),食道静脈瘤.生活歴:アルコール2合/日.
現病歴:もともとのADLは屋内自立で,前日までは外食できるくらい元気であった.来院当日の朝から右前胸部のチクチクした痛みと倦怠感があり,10時に当院を受診.皮膚の痛みと診断されいったん帰宅した.しかし17時頃に倦怠感が強くなり,40℃の発熱を認めたため近医を受診.インフルエンザと診断され,リレンザⓇを処方された.同日23時頃,同居の息子が様子を見に行くと,呼びかけに返答なく動かない状態であったため救急要請した.
身体所見:体温40.4℃,呼吸数28回/分,脈拍91回/分,血圧117/55mmHg,意識:JCS 20,GCS 8(E3V3M2).「うーうー」と声を発しているが意味のある発語なし.痛み刺激で振り払う動きあり.項部硬直(+),Kernig(+).
髄液検査:初圧26.8cmH2O,外観キサントクロミー,混濁,単核球340/3μl,分葉核球194/3μl,糖16mg/dl(血糖214mg/dl),グラム染色では明らかな菌体を検出せず.…しかし翌日,髄液培養から細菌が生えてきたと連絡があった.
Copyright © 2012, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.