特集 腹痛診療の達人になる
【スペシャル・アーティクル】
CT画像による腹痛診断―消化器疾患を中心に
山田 康成
1
,
森 宣
1
,
本郷 哲央
1
,
松本 俊郎
1
1大分大学医学部臨床医学系放射線医学講座
キーワード:
傍十二指腸ヘルニア
,
膵管非癒合
Keyword:
傍十二指腸ヘルニア
,
膵管非癒合
pp.196-199
発行日 2010年3月15日
Published Date 2010/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101875
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近年,CT装置の発達およびその普及により,腹痛患者の診断にCT画像は重要な役割を果たしている.とくに多検出器CT(multidetector-row CT:MDCT)の出現で空間分解能と時間分解能がさらに向上し,鮮明で広範囲の画像が短時間で得られ,呼吸停止困難な患者に対しても良好な画像が得られるようになってきた.
婦人科,泌尿器科,小児科,血管領域の疾患による腹痛に関しては各論を参照して頂き,本稿では消化器領域の腹痛について述べる.消化器疾患の腹痛の原因は胆囊炎,膵炎,急性虫垂炎,憩室炎,腸重積など多岐に及ぶため,今回は消化器領域で腹痛の原因として見逃されやすい先天異常を伴った疾患を提示し,CT画像を中心に概説する.
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