JIM Report ミシガン州立大学家庭医療学指導医研修プログラムに参加して(2)
卒前教育でここまでやる
江村 正
1
1佐賀医科大学総合診療部
pp.163-165
発行日 2003年2月1日
Published Date 2003/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100545
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筆者が渡米する前に,医学教育の中で最も関心のあったのは卒後教育であった.研修医の指導をすることは自分自身の勉強にもなり,やりがいのある仕事ではあったが,教えないといけないことが山ほどあり,何から,どう教えてよいのか困ることがしばしばあった.ミシガン州立大学の卒前教育に参加して,基本的臨床能力に関する卒前教育が非常に充実しているということに気がついた.筆者が卒後教育に苦労していたのは,日本の不十分な卒前教育のつけが,卒後教育の場にまわってきていたからだ,と納得した.そこで今回は,プレクリニカル卒前教育について,とりわけ基本的臨床能力の教育について述べる.
ミシガン州立大学における基本的臨床能力の教育(Clinical Skills Sequence)は,入学直後から2年生の春学期まで,5学期(ⅠからⅤ)にわたって行われる.
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