特集 アレルギーの臨床―第一線での診断と治療
蕁麻疹・血管性浮腫の診断と治療
大澤 勲
1
1日本大学板橋病院内科学講座内科2部門
キーワード:
Ⅰ型アレルギー
,
H1拮抗薬
,
遺伝性血管性浮腫
,
C1Binhibitor
,
ベリナートP(R).
Keyword:
Ⅰ型アレルギー
,
H1拮抗薬
,
遺伝性血管性浮腫
,
C1Binhibitor
,
ベリナートP(R).
pp.132-135
発行日 2003年2月1日
Published Date 2003/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100538
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Case
10歳代より浮腫の出現を繰り返していた1症例
患 者:60歳,女性.
家族歴:母が浮腫を繰り返している.
現病歴:10歳代より全身各部に浮腫を繰り返し,時に呼吸困難や腹痛があり,多くの施設に通院歴がある.54歳時,急性腹症のため開腹術が行われたが原因不明.その後も浮腫を繰り返していたが,ネフローゼ症候群を呈するに至り腎疾患鑑別のため補体を測定した.C4,CH50の著しい低値を認め遺伝性血管性浮腫の診断へ結びついた.
蕁麻疹は専門領域を問わず経験する疾患である.血管性浮腫は蕁麻疹の亜型として分類されるが,知名度が低く,症状が蕁麻疹に似ており鑑別にあがりにくい.しかし,両者の病態は異なるため,十分な病歴聴取と診察から鑑別できる.
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