特集 外来で出会うアレルギー疾患—Total Allergist入門
押さえておくべきアレルギー疾患の基本
血管性浮腫の診断と治療
猪又 直子
1
1横浜市立大学大学院医学研究科環境免疫病態皮膚科学教室
キーワード:
血管性浮腫
,
遺伝性血管性浮腫
,
蕁麻疹
,
マスト細胞
,
ブラジキニン
Keyword:
血管性浮腫
,
遺伝性血管性浮腫
,
蕁麻疹
,
マスト細胞
,
ブラジキニン
pp.234-239
発行日 2021年2月10日
Published Date 2021/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402227421
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Point
◎血管性浮腫の機序には,主にマスト細胞メディエーター起因性とブラジキニン起因性の2種類がある.
◎わが国の蕁麻疹診療ガイドラインでは,血管性浮腫を①特発性,②刺激誘発型,③ブラジキニン起因性,④遺伝性の4つの病型に分類している.
◎遺伝性血管性浮腫の病態はブラジキニン起因性と考えられており,原則として蕁麻疹を合併することはない.
◎ブラジキニン起因性の血管性浮腫では,消化管粘膜浮腫が単独で現れたり,喉頭浮腫による上気道閉塞のリスクがあり,抗ヒスタミン薬は無効である.
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