What's your diagnosis? [32]
臍から汁
須藤 章
1
,
小田垣 孝雄
2
,
新保 卓郎
3
,
小山 弘
1
1京都大学医学部附属病院総合診療科
2大阪赤十字病院救急部・総合診療部
3国立国際医療センター研究所医療生態学
pp.635-637
発行日 2005年8月1日
Published Date 2005/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100127
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病歴
患者:18歳,男性.
主訴:下腹部痛,臍からの滲出液.
現病歴:某年3月19日より体動時に下腹部の痛みを自覚していたが,筋肉痛と思い放置していた.3月27日より臍からの黒色の垢様固形物の排出およびそれに引き続き排出される滲出液に気付き,3月29日に当科外来を受診した.腹部軟部組織の炎症の診断にてパンスポリンTR錠およびビオフェルミンRR錠が処方された.腹痛,滲出液排出が軽快しないため,3月31日に当科外来を再受診したが,29日に採取した滲出液検体から多剤耐性Enterococcus aviumが培養された.精査加療目的で当科に入院となった.なお,経過中に悪心・下痢などの消化器症状は認めなかった.
既往歴:虫垂炎(3歳時)薬物にて治療.
家族歴:妹が小学生の頃,臍部から排液があり,抗菌薬治療にて軽快した.
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