特集 術前・術後管理 '91
H.術後合併症の対策
f.肝・胆・膵・脾術後の合併症
外胆汁瘻
内村 正幸
1
,
前田 茂人
1
,
脇 愼治
1
1県西部浜松医療センター外科
pp.304-306
発行日 1991年10月30日
Published Date 1991/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900660
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胆汁瘻(biliary fistula)は外胆汁瘻と内胆汁瘻に分けられる.外胆汁瘻の報告は1670年になされたThilesus1)の報告が最初とされ,結石の嵌頓から膿瘍を形成した胆嚢が腹壁に癒着し,これが穿通して,自発性外胆汁瘻を形成した症例である.
最近ではこのような自発性の外胆汁瘻の症例は極めて少なく,多くは緊急手術や減黄を目的に手術的に造設された外胆汁瘻か,胆道系手術後に合併症として発生する難治性の外胆汁瘻である.
本稿では,急性胆嚢炎に対し緊急に行う外胆汁瘻の二期的処置と合併症として発生した難治性外胆汁瘻について述べる.
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