小さな工夫
高齢女性に対する側臥位での膀胱鏡検査
西村 泰司
1
,
阿部 裕行
1
1日本医科大学附属第一病院泌尿器科
pp.426
発行日 1997年5月20日
Published Date 1997/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413904397
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近年,高齢患者の占める割合が著しく増加しつつあることはいうまでもないが,最近,医療施設のある老人ホームから,肉眼的血尿の原因が単なる膀胱炎か悪性腫瘍かの鑑別を目的とした女性患者が紹介されたり,院内紹介で子宮癌に対する放射線療法の既往のある患者が肉眼的血尿を呈し,放射線性膀胱炎か癌の再発かの鑑別を依頼されることが多い。
前者では膀胱エコーによる鑑別でもよいが,痴呆を伴い膀胱を尿で充満させられない患者がほとんどである。両者とも種々の整形外科的疾患で仰臥位や開脚が難しい場合が多い。また,運ばれてきたストレッチャーから膀胱鏡台への移動も決して容易ではなく手間がかかる。
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