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特集 泌尿器切除標本の取り扱い方
Ⅰ.総論
術中迅速組織診断のための切除標本の取り扱い方
The Management of Specimen at Intraoperative Pathologic Consultation
向井 万起男
1
Makio Mukai
1
1慶應義塾大学医学部病理診断部
キーワード:
迅速診断
,
リンパ節転移
,
腎腫瘍
Keyword:
迅速診断
,
リンパ節転移
,
腎腫瘍
pp.357-363
発行日 2000年5月20日
Published Date 2000/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413902975
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術中迅速診断のために検体を提出する際には,留意しなければならないことがある。まず,切除後できるだけ早く,いかなる処置もせずに新鮮なまま,切除した組織全体を提出することが大切である。癌転移の有無をチェックするためにリンパ節を提出する際には,決して割を入れずに提出することを忘れてはならない。割を入れると,癌転移が高頻度に認められるリンパ節辺縁が標本上に現れず,誤診する危険がある。切除断端を提出する際には,検体のどの部位が真の断端であるかを病理サイドに明確に伝えなければならない。腎腫瘍の中には,迅速組織診断によって確定診断を下すことが困難なものがあることを知っておく必要がある。
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