カラーグラフ 正しい外科切除標本の取り扱い方・12
大腸の切除標本の取り扱い方
正木 忠彦
1
,
松岡 弘芳
1
,
泉里 友文
1
,
徳原 真
1
,
佐々木 秀雄
1
,
下位 洋史
1
,
阿部 展次
1
,
杉山 政則
1
,
跡見 裕
1
Tadahiko MASAKI
1
1杏林大学医学部第1外科
pp.275-280
発行日 2002年3月20日
Published Date 2002/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407904792
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はじめに
切除標本の正確な病理診断は,悪性腫瘍に対する手術の根治度の評価,追加治療方針の決定および患者に対する適切なインフォームドコンセントを行うために不可欠なものである.また大腸に限っていうとすれば,近年わが国において増加している大腸早期癌や潰瘍性大腸炎の長期経過症例に合併するdysplasia・癌の組織発生の解明という学問的見地からも重要といえる.
切除標本の取り扱い方の基本的な心構えや手順については,すでに本誌において徳原ら1)(本誌第56巻第4号),風間ら2)(本誌第56巻第8号)により詳細に述べられている.そこで本稿においては,筆者らの施設における大腸切除標本の取り扱い手順をより具体的に紹介することとする.
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