増刊号特集 泌尿器科治療薬マニュアル—私の処方箋
疾患別薬剤投与プロトコール
感染症
梅毒
岡本 昭二
1
1千葉大学医学部皮膚科
pp.138-139
発行日 1993年3月30日
Published Date 1993/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413900877
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梅毒治療の現況
ペニシリン系薬剤が梅毒の治療に優れた効果をあげてから,すでにほぼ半世紀が過ぎている。しかし,ペニシリン系薬剤が梅毒治療の主流を占めていることには変わりがない。現在でも,欧米諸国ではペニシリン系薬剤の注射による梅毒の治療が通常の治療方式であるが,わが国では神経梅毒を除いた梅毒の治療には,ペニシリン系薬剤の内服による治療が主体を占めている。神経梅毒では,経口的に投与されたペニシリンの髄液への移行がよくないので,高濃度のペニシリンを注射により投与することが必要とされている。副作用などで,ペニシリン系薬剤が使用不可の時は,マクロライド系薬剤またはテトラサイクリン系薬剤により梅毒の治療が行われている。
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