病気のはなし
梅毒
岡本 昭二
1
1千葉大学医学部皮膚科学講座
pp.1162-1166
発行日 1989年8月1日
Published Date 1989/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205667
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
サマリー
梅毒は梅毒トレポネーマを病原体とする性行為感染症である,第1期梅毒では,性的接触による感染後3週以内に感染部位に初期硬結ないし硬性下疳が発生する.梅毒トレポネーマは感染部位から検出される一方,梅毒血清反応が陽性となってくる.感染後3か月以降の第2期梅毒では,梅毒性バラ疹,丘疹性梅毒疹,梅毒性脱毛症,さらに梅毒性粘膜斑などが出現する.感染後3年以降の第3期梅毒,10年以降の変性梅毒,さらに母体から感染する先天梅毒の症例は減少している.梅毒の治療には,ペニシリンを中心とする抗生物質療法が行われている.
Copyright © 1989, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.