小さな工夫
内シャント造設術における腕神経叢ブロック
藤井 明
1
,
源吉 顕治
1
1冨士原病院泌尿器科
pp.579
発行日 1991年7月20日
Published Date 1991/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413900394
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内シャント作成の際の麻酔は,通常局所麻酔が用いられるが,疼痛に対する反応は個人差が大きく,時に患者の協力が得られず,手術の進行に支障をきたすことまである.そこで我々は,本手術の際に腕神経叢ブロックを用い,手術に対する無痛効果を高めているので紹介する.
仰臥位で,顔を健側に向け,胸鎖乳突筋の外側やや深くに触れる前斜角筋の後縁にあたる部で,鎖骨中央の上縁から約2横指上の部位から,皮膚に直角に刺入する.指先までの放散痛を訴えたら,そのまま針を固定して局麻薬を注入する.局麻薬の使用量は,手術が短時間の場合,2%カルポカイン20ml,長時間の場合,2%カルボカイン10ml,0.5%マーカイン10mlの計20mlを用いている.
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