研究
内シャント造設術における術前血管可視化装置の有用性
福井 真二
1
,
家村 友輔
,
松村 善昭
,
影林 頼明
,
三馬 省二
1奈良県立病院機構奈良県総合医療センター 泌尿器科
キーワード:
血液透析
,
静脈
,
腎不全-慢性
,
赤外線
,
前腕
,
ブラッドアクセス
,
光イメージング
,
前腕動脈
Keyword:
Veins
,
Infrared Rays
,
Forearm
,
Renal Dialysis
,
Kidney Failure, Chronic
,
Optical Imaging
pp.872-875
発行日 2020年11月25日
Published Date 2020/11/25
DOI https://doi.org/10.24479/J00714.2021056584
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維持血液透析を予定した患者6例(男性4例、女性2例、平均年齢69.3歳)を対象に、内シャント(AVF)作製前に血管可視化装置Mill Sussを用いて前腕の動静脈の評価を行い、術中所見での動静脈の走行との差異について検討した。術前の理学的検査では1例で前腕での静脈の走行が確認できなかった。Mill Sussを用いた術前の血管の評価では、全例で前腕での動静脈走行および中枢への脈管の連続性が確認できた。AVFは全例橈骨動脈と橈側皮静脈を用いて作製し側側吻合で作製した。全例でMill Sussにて術前評価した前腕の動静脈走行とAVF造設術中の前腕の動静脈走行は一致していた。術後平均12.5ヵ月の観察期間において全例でAVFの閉塞なく経過し、問題なく維持血液透析を継続している。血管可視化装置を用いた術前の血管評価は、吻合予定部の血管や静脈の走行および連続性が簡便に把握でき有用性が高い。
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