Japanese
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特集 人工材料・人工臓器
プロステーシス
Prosthesis
岡本 重禮
1
,
貫井 文彦
1
Shigehiro Okamoto
1
,
Fumihiko Nukui
1
1聖路加国際病院泌尿器科
1Urology, St Luke's International Hospital
pp.575-579
発行日 1991年7月20日
Published Date 1991/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413900393
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はじめに
尿路性器領域におけるプロステーシスは形成外科的観点より,むしろ機能性を重視した観点から発展してきた.なかでも性交を目的とした陰茎プロステーシス,また尿失禁の治療を目的とした人工括約筋はここ10数年の進歩改良と共に近年本邦でも普及しつつある.また精管欠損症や精路閉塞症の不妊症患者に対する人工精液瘤1)なども試みられているが,その低い妊孕性を考えればまだ本当の意味の機能性プロステーシスの意義を満たしていない.一方除睾術後の義睾丸は形成外科的観点から発展したものである.しかし,除睾術後に義睾丸を希望する患者はそれほど多くはなく,むしろ類宦官症の若年者や両側除睾術後などの患者に対し,アンドロゲン補充を目的としたホルモン徐放性義睾丸2)などが現在開発中である.ここでは近年,本邦でも一般的な治療法として確立しつつある人工括約筋および陰茎プロステーシスについて述べる.
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