--------------------
編集後記
大家 基嗣
pp.104
発行日 2015年1月20日
Published Date 2015/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413205150
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
受験シーズンがやってきました。現在は面接や監督を行う立場ですが,かつてはもちろん受験生でした。今となっては嘘のように感じられます。新年を迎えると同時に迫りくるあの緊張感は当事者でないとピンとこないでしょう。この時期に新聞を開くとセンター試験の問題が掲載されていて,思わず目をつぶりたくなるのですが,余裕があるときには興味本位で問題を解きます。数学は解けないに決まっているので見ることもしませんが,私が自信を持っているのは「生物」です。読者の皆様はどうですか。人によって興味の対象が全く違う気がします。
2013年のセンター試験では200点満点の国語が平均点で16.91点も下がったという記事が新聞に載っていました。どうも「小林秀雄」が出題されたことが原因らしいです。私達の受験時代ではメジャーでしたが,久しぶりの復活みたいです。「美しい『花』がある,『花』の美しさという様なものはない」(当麻),「思い出が,僕等を一種の動物である事から救うのだ」(無常という事)など,高校生のときに習った小林秀雄の一文はずっと私のものの考え方に影響を与えてきました。ちょっと問題を見てみることにしました。
Copyright © 2015, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.