Japanese
English
手術手技
結腸導管造設術
Urinary Diversion by Colonic Conduit
長久保 一朗
1
,
松井 基治
1
,
星長 清隆
1
Ichiro Nagakubo
1
1立川共済病院泌尿器科
1Department of Urology, Tachikawa Kyosai Hospital
pp.665-670
発行日 1984年8月20日
Published Date 1984/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413203858
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
腸管を利用する尿路変向術のうち,回腸導管造設術は本邦においても頻繁に施行されて来ているが,年月を経るに従つて諸種の問題が生じて来ている。この問題点とは尿路結石の形成であり,腎盂腎炎を繰り返し,これに引き続いて起こつて来る無機能腎の発生であり,ついには腎不全となることである。したがつて,このような問題への対策が必要となつて来る。このため,われわれは逆流の手術が確実に行える結腸導管造設術を1975年12月から施行して来てすでに症例も101例となり,観察期間も最長8年4ヵ月となり,回腸導管造設群との比較検討ができるようになつた。手術後の早期および晩期合併症,腎機能の推移や静脈性腎盂造影の変化なども回腸導管群に比して結腸導管群の方が良く,尿路結石の形成も回腸導管群では4例をみているが,結腸導管群では1例もないことより,回腸導管に比して優れた手術方法であると思えるので,手術手技およびわれわれの成績をS状結腸導管を中心に回腸導管と比較して述べたいと思う。
Copyright © 1984, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.